专利摘要:
本発明は、有効量の人参画分、別の薬物または1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせた該画分を含む薬学的組成物、または該画分を含む食品を被験体に投与することによる、被験体における状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分および方法に関する。本画分を、Panax quinquefoliusから作製することができるか、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択することができる。
公开号:JP2011513294A
申请号:JP2010548206
申请日:2009-02-27
公开日:2011-04-28
发明作者:ダリル;ジェイ. アダムコ,;インキ ウー,;シャーラ サザーランド,;ジャクリーン シャン,;ケネス;エル. ローゼンタル,
申请人:アフェクサ ライフ サイエンシーズ インコーポレイテッド;
IPC主号:A61K36-25
专利说明:

[0001] 本発明は、有効量の人参画分、該画分を含む薬学的組成物または食品を被験体に投与することによる、被験体における状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分および方法に関する。かかる状態には、アレルギー、喘息、ウイルスおよび微生物の感染、ならびに癌が含まれる。人参画分を、ワクチンアジュバントとして使用することができる。]
背景技術

[0002] アメリカ人参(Panax quinquefolium)の根由来の登録商標を有する水溶性抽出物(CVT−E002)は、COLD−FX(商標)として市販されている。この抽出物は、他のアジア産またはアメリカ産の人参製品と多糖およびジンセノサイド含有量が異なり、主にポリ−フラノシル−ピラノシル−サッカリドからなる。この製品のバッチ毎の品質はChemBioPrint(商標)テクノロジーによって証明される。このテクノロジーにより、その化学的均一性および薬理学的均一性が保証される。この登録商標を有する天然抽出物は、免疫調節効果を有することが知られている(Wangら、2001、2004)。CVT−E002は、マウス脾臓細胞の増殖を増強し、in vitroでの腹腔マクロファージからのインターロイキン−1(IL−1)、IL−6、腫瘍壊死因子(TNF)−α、および一酸化窒素(NO)の産生を増加させる。CVT−E002のマウスへの投与によって血清免疫グロブリンG(IgG)抗体レベルが増加し(Wangら、2001)、ウイルス誘導性白血病マウスへのCVT−E002の連日投与によって白血病細胞数が減少する一方で骨髄および脾臓中でのマクロファージおよびNK細胞の比率が増加した(Miller、2006)。生きているインフルエンザウイルスと培養したヒト末梢血単核球(PBMC)についての最近の研究では、CVT−E002はIL−2およびインターフェロンγ(IFNγ)の産生の増強に有効であった(Jingら、提出中)。IL−2およびIFNγは主なT細胞およびNK細胞のサイトカインであり、ウイルス特異的適応免疫応答に関連する。臨床研究では、健康な成人への低用量のCOLD−FX(商標)の連日の補足により、血漿中のNK細胞の比率が増加した(Predyら、2006)。]
[0003] 微生物病原体に対する防御の最前線であるマクロファージおよびNK細胞は共に先天免疫の重要な成分である。これらの細胞は、抗菌薬(サイトカイン、インターフェロン、およびケモカインなど)の放出およびその貪食活性または細胞溶解活性によって感染因子の増殖および拡散を即座に制限するように作用する。]
[0004] 前臨床研究によってウイルス関連上気道感染の予防のためのCVT−E002の潜在的使用が示唆されたので、198人の施設入居高齢者を対象とした臨床試験を行った。この研究により、インフルエンザ流行期における4ヶ月間のCVT−E002の連日投与がインフルエンザおよび呼吸器合胞体ウイルスに起因する急性呼吸器疾患の相対リスクを最大89%減少させることが証明された(McElhaneyら、2004)。別の研究でも、CVT−E002によって323人の健康な中年成人における呼吸器感染の再発が有意に減少することが示された(Predyら、2005)。CVT−E002処置はまた、健康な成人における上気道感染に関連する症状の重症度および持続期間を減少させた。65歳以上の43の地域に在住する成人の無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、CVT−E002の連日摂取により、呼吸器症状の相対リスクおよび相対持続期間がそれぞれ48%および55%減少した。CVT−E002の連日投与は、健康な高齢者における急性呼吸器疾患の予防のための安全且つ天然の治療手段であることが示された。]
[0005] 哺乳動物免疫系は、感染から防御するための複数の、層を成した相互作用防御系を進化させてきており、この相互作用防御系は先天免疫および適応免疫に大別されている。先天免疫は微生物病原体に対する防御の最前線であり、食細胞および抗原提示細胞(樹状細胞およびマクロファージなど)の活性化ならびに種々のサイトカイン、ケモカイン、および抗微生物因子(インターフェロンおよびデフェンシンなど)の放出による炎症反応の開始によって感染因子の初期の増殖および拡散をほぼ即座に制限するように作用する。先天免疫は進化的に古く、比較的非特異的であるとしてその研究が免疫学者によって長年にわたってほとんど無視されていた。ヒトは、大部分が先天性免疫系によって感染から防御されている。感染性生物が先天性免疫防御を通過する場合、侵入病原体によって固有に発現される高特異性決定基に指向する適応免疫応答の生成を先天性防御が促進およびガイドする。これらの応答はB細胞およびT細胞における特異的抗原−受容体遺伝子の再配列に依存し、それにより、高親和性抗原特異的抗体(体液性免疫)が産生され、T細胞または細胞性免疫が得られる。抗体は、細胞外病原体およびその毒素の除去、破壊、または中和を容易にする。T細胞性免疫応答は、細胞内病原体の排除または調節を補助する。先天性免疫応答と対照的に、適応免疫応答は、特異的免疫記憶の特徴を有する。]
[0006] 以前の研究では、どのようにして宿主先天性免疫系が感染を検出し、どのようにして自己と病原体または感染性の非自己とを識別するのかを判断することが試みられてきた。Toll様受容体(TLR)の発見および特徴付けによって先天性免疫認識が深く洞察され、感染に対する宿主防御における先天性免疫系の重要な役割が確立された(Akiraら、2006;Hargreaves and Medzhitov、2005;Kawai and Akira、2006;Philpott and Girardin、2004;Sethら、2006)。TLRは先天免疫および適応免疫における重要な分子である。先天性免疫系は、感染を検出して種々の抗菌防御機構を誘発するための生殖系列にコードされるパターン認識受容体(PRR)の複数のファミリーを使用する(Janeway and Medzhitov、1998)。これらのPRRは、植物およびショウジョウバエから哺乳動物までの種の間で進化的に高度に保存されている。先天性免疫認識のストラテジーは、多種の微生物に存在し、且つ宿主細胞中に存在しない高度に保存された必須の構造の検出に基づく(Janeway、1992;Janeway and Medzhitov、1999)。先天性免疫認識の標的が保存された分子パターンであるので、標的は病原体関連分子パターン(PAMP)と呼ばれる。PAMPは、先天性免疫感知の理想的な標的となるべく重要な特徴を有する。PAMPは、微生物のみによって産生され、宿主細胞によって産生されない。これは、自己と感染性非自己との識別の根拠である。PAMPは、所与のクラスの微生物間で保存されており、それにより、侵入病原体の大きなクラスの存在を検出するためのPRR数が制限される。例えば、LPSパターンにより、単一のPRRから任意のグラム陰性菌の存在を検出することが可能である。PAMPは微生物生存に不可欠であり、PAMPの任意の変異または喪失は生物にとって致命的であるか、その適応適合性を大いに減少させる。先天性免疫認識に関するこれらの新規の洞察は、免疫防御、病理発生、ならびに感染症の処置および予防に対する理解を根本的に変えている。]
[0007] TLRは、PAMPを検出してシグナル伝達受容体として機能する進化的に保存された膜貫通受容体であるPRRの1つのファミリーを表す。TLRはDrosophilaで発見され、ショウジョウバエの腹側/背側方向の発達で役割を果たす(Steinら、1991)。この遺伝子が変異した場合、成長したハエは、狂気のまたは「酔っぱらった」を意味するドイツ語のスラングである「toll」であることが見出された。さらに、Toll変異を有するハエは、真菌感染に感受性が高いことが見出された(Lemaitreら、1996)。現在までに、哺乳動物で11種のTLRが同定されており、これらはそれぞれ、異なる一連の微生物刺激を感知し、病原体に対する特異的応答を駆動する異なるシグナル伝達経路および転写因子を活性化する(Kawai and Akira、2005)。TLRは、種々の数のロイシンリッチ反復(LRR)モチーフを含む細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、およびインターロイキン−1受容体(IL−1R)のドメインに相同な細胞質シグナル伝達ドメイン(Toll/IL−1R相同(TIR)ドメインと呼ばれる)によって特徴づけられるI型内在性膜糖タンパク質である(O’Neill、2006)。LRRドメインは、それぞれが24〜29アミノ酸長である19〜25個の縦列LRRモチーフから構成される。]
[0008] TLR4(最初に発見された哺乳動物TLR)は、長きにわたって探求されてきたグラム陰性菌のリポ多糖(LPS)の受容体であることが証明された(Medzhitovら、1997;Poltorakら、1998)。TLR2は、グラム陽性菌およびマイコプラズマのリポタンパク質およびリポペプチドに加えて、ペプチドグリカンを認識する(Takedaら、2003;Takeuchiら、1999)。TLR2はTLR1またはTLR6とヘテロ二量体を形成して、ジアシルリポペプチドとトリアシルリポペプチドとをそれぞれ識別することができる(Takedaら、2003)。さらに、TLR2は、非TLR受容体であるデクチン−1と共に酵母の細胞壁で見出されるザイモサンに対する応答を媒介する(Gantnerら、2003)。TLR5は、細菌鞭毛のタンパク質成分であるフラジェリンを認識する(Hayashiら、2001)。TLR11(TLR5と密接に関連する)は、マウスの尿生殖路中に豊富に発現することが見出され、尿路病原性細菌からの防御に関連していた(Zhangら、2004)。TLR11は、最近、寄生原生動物Toxoplasma gondii由来のプロフィリン様タンパク質を認識することが示された(Yarovinskyら、2005)。TLR3、7、8、および9は、核酸を認識し、細胞表面上に発現されないが、エンドソーム区画中に排他的に発現される(Latzら、2004;Matsumotoら、2003)。TLR3は、ウイルス感染中に生成される二本鎖RNA(dsRNA)の認識に関与する(Alexopoulouら、2001)のに対して、密接に関連するTLR7および8はグアノシンまたはウリジンが豊富なウイルス一本鎖(ss)RNA(Dieboldら、2004;Heilら、2004)ならびに合成イミダゾキノリン様分子であるイミキモドおよびレシキモド(R−848)(Hemmiら、2002;Jurkら、2002)を認識する。TLR9は細菌およびウイルスの非メチル化CpG DNAモチーフの認識を媒介し(Hemmiら、2000)、非DNA病原性成分(マラリア原虫由来のヘモゾインなど)を認識することも最近示された(Cobanら、2005)。TLR10は病原体媒介性炎症経路、病原体認識、および先天免疫の活性化で役割を果たすが、TLR10リガンドは現在知られていない。]
[0009] TLRを、配列類似性に基づいて6つの主なサブファミリーに分類することもでき(Roachら、2005)、これらはそれぞれ関連するPAMPを認識する。TLR1、TLR2、およびTLR6からなるサブファミリーはリポペプチドを認識し、TLR3はdsRNA、TLR4LPS、TLR5フラジェリンを認識し、大いに関連するTLR7およびTLR8を含むTLR9サブファミリーは核酸を認識する。重要なことには、TLRの細胞内局在は、配列類似性よりもむしろそのリガンドの性質に相関する(Hargreaves and Medzhitov、2005)。TLR1、2、4、5、6、および10は表面原形質膜表面上に存在し、ここでこれらは病原体媒介性炎症経路に関与し、そして/または細菌およびウイルス成分を認識する一方で、抗ウイルスTLRであるTLR3、7、8、および9は細胞内エンドソーム中に発現される。抗ウイルスTLRによって認識される核酸は脊椎動物でも認められるので、エンドソーム中のその位置は自己核酸に対するその反応性を制限する(Bartonら、2006)。TLR11は細胞表面上に存在し、尿路病原性細菌および寄生原生動物の受容体である。]
[0010] TLRによるシグナル伝達は複雑であり、他で概説されている(Akira and Takeda、2004;O’Neill、2006)。簡潔に述べれば、TLR3を除く全てのTLRは、アダプター分子である骨髄分化因子88(MyD88)(TIRドメインおよびデスドメインを含む細胞質タンパク質)を介してシグナル伝達する。最終的に、NF−κBおよびMAPKはTRAF6の下流で活性化され、炎症誘発性のサイトカインおよびケモカイン(TNF−α、IL−6、IL−1β、およびIL−12など)を産生する。MyD88に加えて、TLR3およびTLR4は、TRIF(I型インターフェロンおよびI型インターフェロン依存遺伝子の産生に必要とされる別のTIR含有アダプター)を介してシグナル伝達する。]
[0011] TLRは、種々の免疫細胞および非免疫細胞上に発現する。マウスマクロファージはTLR1−9を発現し、炎症誘発反応の開始でのその重要性を反映する。ウイルス感染中に大量のI型インターフェロンを産生する形質細胞様DC(pDC)はTLR7および9を発現する。マウスにおける全ての従来のDCはTLR1、2、4、6、8、および9を発現する一方で、TLR3はCD8+およびCD4−CD8−DCサブセットに限定される(Iwasaki and Medzhitov、2004)。ヒトでは、TLR9発現はpDCおよびB細胞に限定される(Bauerら、2001;Krugら、2001)。]
[0012] ほとんどの感染に対する防御の最前線としての機能を果たす粘膜上皮細胞(EC)上のTLR発現を理解することに大きな関心がある。本発明者らの最近の研究(Yao X−Dら、2007)では、本発明者らは、マウスおよびヒトの生殖管におけるEC上のTLRの発現および調節を理解することに集中した。レーザー・キャプチャー・マイクロダイセクション(LCM)を使用して、雌マウスの発情周期が膣上皮中のTLRの発現に大いに影響を及ぼすことを示した。TLR11を除く本質的に全てのTLRのmRNA発現は、発情間期、特に長時間作用するプロゲスチンであるデポ−プロベラでの処置後に有意に増加した(Yao X−Dら、原稿提出中)。これらの所見は、性感染症に対する先天性免疫防御についての本発明者らの理解に寄与し、女性生殖器の健康の質を向上させる。]
[0013] TLRリガンド(CpGオリゴデオキシヌクレオチド(TLR9のリガンドであるODN)、dsRNA、およびフラジェリンが含まれる)の粘膜送達は、HSV−2の膣内(IVAG)攻撃からマウスを防御することができる先天的抗ウイルス効果を誘導することができる(Ashkar and Rosenthal、2002)。研究では、HSV−2由来の精製エンベロープ糖タンパク質(gB)およびアジュバントとしてのCpG ODNの鼻腔内投与により、膣管内に強いgB特異的IgAおよびIgG(発情周期の間持続する)ならびに全身および生殖器gB特異的CTLが誘導され、致死性IVAG HSV−2感染から防御されることが示された(Gallichanら、2001)。その後、不活化gp120枯渇HIV−1およびCpG ODNでの鼻腔内免疫化によって生殖管中の抗HIV IgAおよびHIV特異的T細胞性免疫応答(IFNγおよびβ−ケモカインの産生が含まれる)が誘導されることが示された(Dumaisら、2002)。さらに、HIV−1およびCpGで鼻腔内免疫化したマウスは生殖管中でCD8+T細胞が誘導され、異なるクレード由来のHIV−1 gagを発現する組換えワクシニアウイルスでのIVAG攻撃からのクロスクレード防御が得られる(Jiangら、2005)。より最近では、生殖管が低免疫誘導部位であると見なされているにもかかわらず、特に非複製抗原での免疫化後、組換えサブユニットHSV−2gBおよびCpGでの雌マウスの膣内(IVAG)免疫化によって血清および膣洗浄液中のgB特異的IgG抗体およびIgA抗体が抗原のみで免疫化したマウスよりも高いレベルで誘導され、gBおよびCpGで免疫化したマウスがHSV−2の膣感染からより良好に防御された(Kwant and Rosenthal、2004)。したがって、適切な粘膜アジュバントが使用された場合、非複製サブユニットタンパク質抗原でのIVAG免疫化後に防御的免疫応答を誘導することが可能である。]
[0014] 最近の研究では、PAMP(CpG DNA、dsRNA、およびLPSが含まれる)が単純ヘルペスウイルス2型(HSV−2)および水疱性口内炎ウイルス(VSV)をin vitroで阻害することができることが示されている(Ashkarら、2003 & 2004)。任意のウイルス抗原の非存在下での膣粘膜に経粘膜送達されるCpGODNの単回投与により、致死用量のHSV−2での生殖器感染が防御された。この防御がB細胞およびT細胞を欠くノックアウトマウスで起こったので、この防御は先天性免疫系によって媒介された。CpG ODNの局所IVAG送達により、膣上皮が急速に増殖して肥厚し、TLR−9依存性抗ウイルス状態(ウイルスの侵入を遮断しなかったが膣上皮細胞中のウイルス複製を阻害した)を誘導した(Ashkarら、2003)。dsRNA(TLR3のリガンド)の粘膜送達により、CpG ODNを使用して認められる局所または全身の炎症なしに生殖器HSV−2感染が防御された(Ashkarら、2004)。したがって、TLR3リガンドの局所送達は、生殖器ウイルス感染の安全な防御手段であり得る。]
[0015] TLRは、これらが活性化される細胞型に応じてさまざまな応答を誘導する(Ashkar and Rosenthal、2002;Iwasaki and Medzhitov、2004)。例えば、TLR9を介して作用するCpG DNAでのDCの処置によってDCが成熟するまで(MHCクラスIIおよび共刺激分子の上方制御が含まれる)活性化され、炎症誘発性のサイトカイン、ケモカインが産生され、抗原提示が増強される。同様に、CpGでのB細胞の処置により、その活性化および増殖、抗体ならびにIL−6およびIL−10の分泌が誘導され、B細胞がアポトーシスに耐性を示すようになる。CpG DNAを介した免疫細胞の活性化により、Th1支配応答が誘導される。]
[0016] PRRが病原体に対する宿主防御を媒介する機構は、懸命な研究の焦点である。その先天性免疫応答を増強する能力により、細胞内の細菌、寄生虫、およびウイルスの感染を防御または処置するための独立型の薬剤としてリガンド、PRRの合成アゴニストまたはアンタゴニストを使用するための新規のストラテジー(すなわち「先天免疫学」)が必要である。さらに、その各リガンドまたはアゴニストを使用したPRRを介した先天性免疫系の活性化は、特定の病原体に対する免疫応答を増強するストラテジーを示し、それにより、PRRを介して可能性のあるワクチンアジュバントをシグナル伝達する薬剤が作製される。]
[0017] 先天免疫応答および適応免疫応答を特異的に活性化して有害な副作用または不快感を生じることなくアレルギー、喘息、ウイルスおよび微生物の感染、ならびに癌などの関連する状態を処置する天然の草本画分または組成物が必要である。免疫応答型は周知である。Th1応答は、細胞内病原体および細胞内の欠陥(癌など)に応答したキラーT細胞および一定の抗体の生成によって特徴づけられる。Th2応答は、細胞外病原体と戦う。アレルギー反応は環境物質(すなわち、アレルゲン)に応答して起こり、これは特異的Th2応答の結果である。Th2応答は他の特定の抗体型の生成によって特徴づけられ、このアレルギー反応の典型である。このアレルギー反応では、アレルゲンが粘膜表面上で病原体と間違われて免疫応答を誘発し、それにより、流涙、気道炎症、および肺内の気道筋細胞の収縮などの症状が生じる。TLR活性化によって抗原提示細胞が誘導されてTh1型免疫応答に有利に働くサイトカインを産生し、それにより、アレルゲンへの曝露に起因する有害なTH2応答の発生が予防または低減される。]
[0018] アレルギーは、IgEによって肥満細胞および好塩基球と呼ばれる白血球が過剰に活性化され、それにより、極端な炎症反応が起こることによって特に特徴づけられる。アレルギーを起こしやすいヒトが最初にアレルゲンに曝露される場合、大量の対応する特異的IgE抗体が作製される。IgE分子は、肥満細胞(組織内)または好塩基球(循環中)の表面に付着する。肥満細胞は、肺、皮膚、舌、ならびに鼻および腸管の内層に見出される。肥満細胞または好塩基球上のIgE抗体がその特異的アレルゲンに遭遇する場合、IgE抗体は肥満細胞または好塩基球に信号を送ってヒスタミン、ヘパリン、および血小板を活性化する物質などの化学物質を放出させ、二次細胞(好酸球および好中球など)を引き寄せる。活性化された肥満細胞または好塩基球は、新規のメディエーター(プロスタグランジンおよびロイコトリエンが含まれる)も合成する。これらの化学的メディエーターにより、アレルギーに関連する症状(喘鳴、くしゃみ、涙眼、および掻痒が含まれる)を生じる。一般的なアレルギー反応には、湿疹、蕁麻疹、枯草熱、喘息、食物アレルギー、および刺咬昆虫(スズメバチおよびミツバチなど)の毒液に対する反応が含まれる。]
[0019] 喘息の悪化は、患者の肺機能の深刻な悪化であり、しばしば入院する必要があり、さらには死に至る。喘息は、肺の主な気道(気管支)が炎症を起こす場合に起こる。気管支壁の筋肉が強固になり、肺内の細胞が余剰の粘液を産生して気道がさらに狭くなり、軽度の喘鳴が重度の呼吸困難を引き起こす。喘息は、しばしば、呼吸器ウイルス感染(感冒など)によって誘発されるが、他の刺激物質(タバコの煙、チリダニ、動物の鱗屑、花粉、大気汚染、脱臭剤、および香水など)が喘息の症状をより頻繁にし、重篤にし、制御不能にし得る。他の喘息誘発物には、運動、冷気、および情動性ストレスが含まれる。大部分の喘息の悪化は、一般的な気道ウイルス感染によって誘発される。小児では、アトピー性であることおよびウイルス感染は共に喘鳴による不調での入院の主な危険因子である。喘息発作および特にウイルスによる喘息の悪化の臨床的重要性は明らかであるが、喘息患者が感冒ウイルス感染後に不調になる理由は依然としてあまり理解されていない。]
[0020] 通常、ウイルス感染により、好中球が主にCD8+T細胞の大単核細胞成分を有する気道に流入する。しかし、ウイルス感染が宿主の既存状態に応じてさまざまな炎症反応(気道好酸球増加症が含まれる)を引き起こし得ることが明らかとなった。アトピー個体では、実験的ライノウイルス感染により、抗原攻撃後の気道への好酸球の動員が増加し、それにより、非アレルギー個体と比較して気道反応性が増加する。ライノウイルスの鼻腔内感染後、喘息性個体の下気道の生検試料では好酸球が増加し、回復期にさえも増加が持続する。喘息患者では、悪化中の気道好酸球の存在が十分に確立されている。喘息悪化中の気道における好酸球の発見は、これらの悪化がしばしばウイルス感染によって誘発されることを考えれば、いくらか逆説的になる。気道中の好酸球およびその脱顆粒産物との関連が喘息患者におけるウイルス感染中に説明されている一方で、好酸球がウイルスに応答して活性であるかどうか、およびこの活性化がどのようにして起こり得るのかについては知られていない。]
[0021] 喘息悪化について、現在、エフェクター細胞(すなわち、好酸球、肥満細胞、好塩基球、好中球)が活性化され得ると理解されている。図1は、気道平滑筋の神経制御の機能障害によって気道過敏症を引き起こす気道中のウイルス誘導性好酸球メディエーターの放出モデルを示す。ウイルスまたはウイルス抗原は、記憶T細胞に提示される。活性化したT細胞(CD4)は、サイトカイン(GM−CSFなど)のような未知の可溶性脱顆粒因子を放出する。これらのT細胞はまた、細胞表面リガンド(例えば、ICAM−1)を発現することができる。好酸球は、可溶性メディエーター、細胞表面リガンド、またはその組み合わせに応答し、種々の好酸球メディエーター(すなわち、好酸球主要塩基性タンパク質、好酸球ペルオキシダーゼ、RANTES)を放出する。] 図1
[0022] 喘息患者では、気道中のウイルス誘導性好酸球メディエーターの放出は、喘息悪化と相関する。好酸球のウイルス誘導性の喘息悪化の発生への関与について、好酸球はウイルスに別の細胞を介して間接的に反応するか直接反応しなければならない。この過程は、ウイルス誘導性好酸球メディエーターの放出を示すであろう。]
[0023] 西洋人医師は、その予防特性および治療特性についての科学的研究がないために、漢方薬を処方したがらなかった。しかし、漢方薬は、合成薬が通常遭遇する長期の開発期間および高コストを必要としない。さらに、漢方薬は容易に入手可能であり、処方薬またはワクチンと比較して副作用が最少のより快適で経済的な代替法を被験体に提供する。]
課題を解決するための手段

[0024] 1つの実施形態では、本発明は、有効量の少なくとも1つの人参画分を被験体に投与する工程を含む、処置を必要とする被験体における先天免疫のシグナル伝達の活性化による処置に感受性を示す状態を処置する方法に関する。1つの実施形態では、状態は、アレルギー、喘息、ウイルス感染、微生物感染、または癌から選択される。1つの実施形態では、ウイルス感染は、呼吸器または粘膜伝染性ウイルス(インフルエンザ、コロナウイルス、ヘルペス、呼吸器合胞体ウイルス、ラブドウイルス科、またはヒト免疫不全ウイルスが含まれるが、これらに限定されない)に由来する。]
[0025] 1つの実施形態では、画分を、Panax quinquefolius、Panax trifolia、Panax ginseng、Panax japonicus、Panax schinseng、Panax notoginseng、Panax pseudoginseng、Panax vietnamensis、Panax elegatior、Panax wangianus、Panax bipinratifidus、水参(green ginseng)または生参(fresh ginseng)、白参(white ginseng)、または紅参(red ginseng)から選択される人参から作製する。1つの実施形態では、画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、またはCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択される。1つの実施形態では、画分はCVT−E002である。1つの実施形態では、CVT−E002はToll様受容体由来のシグナル伝達を調整する。1つの実施形態では、Toll様受容体はToll様受容体2である。1つの実施形態では、Toll様受容体はToll様受容体2およびToll様受容体6のヘテロ二量体である。1つの実施形態では、Toll様受容体はToll様受容体2およびToll様受容体1のヘテロ二量体である。1つの実施形態では、Toll様受容体はToll様受容体4である。1つの実施形態では、CVT−E002は、リンパ球および抗原提示細胞の上方制御、サイトカイン分泌、抗ウイルス因子の分泌、またはその組み合わせを誘導する。]
[0026] 1つの実施形態では、本発明は、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分に関する。1つの実施形態では、画分を、Panax quinquefolius、Panax trifolia、Panax ginseng、Panax japonicus、Panax schinseng、Panax notoginseng、Panax pseudoginseng、Panax vietnamensis、Panax elegatior、Panax wangianus、Panax bipinratifidus、水参または生参、白参、または紅参から選択される人参から作製する。1つの実施形態では、画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、またはCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択される。1つの実施形態では、画分はCVT−E002である。]
[0027] 1つの実施形態では、本発明は、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための別の薬物または1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせた人参画分を含む薬学的組成物(食品が含まれる)に関する。1つの実施形態では、画分を、Panax quinquefolius、Panax trifolia、Panax ginseng、Panax japonicus、Panax schinseng、Panax notoginseng、Panax pseudoginseng、Panax vietnamensis、Panax elegatior、Panax wangianus、Panax bipinratifidus、水参または生参、白参、または紅参から選択される人参から作製する。1つの実施形態では、画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、またはCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択される。1つの実施形態では、画分はCVT−E002である。]
[0028] 1つの実施形態では、本発明は、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分を含む食品に関する。1つの実施形態では、画分を、Panax quinquefolius、Panax trifolia、Panax ginseng、Panax japonicus、Panax schinseng、Panax notoginseng、Panax pseudoginseng、Panax vietnamensis、Panax elegatior、Panax wangianus、Panax bipinratifidus、水参または生参、白参、または紅参から選択される人参から作製する。1つの実施形態では、画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、またはCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択される。1つの実施形態では、画分はCVT−E002である。]
[0029] 別の実施形態では、本発明は、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための薬学的組成物または食品の調製のための人参画分の使用に関する。1つの実施形態では、状態は、アレルギー、喘息、ウイルス感染、微生物感染、または癌から選択される。1つの実施形態では、ウイルス感染は、呼吸器または粘膜伝染性ウイルス(インフルエンザ、コロナウイルス、ヘルペス、呼吸器合胞体ウイルス、ラブドウイルス科、およびヒト免疫不全ウイルスが含まれる)に由来する。1つの実施形態では、画分を、Panax quinquefolius、Panax trifolia、Panax ginseng、Panax japonicus、Panax schinseng、Panax notoginseng、Panax pseudoginseng、Panax vietnamensis、Panax elegatior、Panax wangianus、Panax bipinratifidus、水参または生参、白参、または紅参から選択される人参から作製する。1つの実施形態では、画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、またはCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分から選択される。1つの実施形態では、画分はCVT−E002である。]
[0030] 別の実施形態では、本発明は、人参画分または別の薬物または1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせた画分を含む薬学的組成物(食品が含まれる)を被験体に投与することによってかかる活性化を必要とする被験体の状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化する方法に関する。]
[0031] さらに別の実施形態では、本発明は、人参画分を必要とする被験体に投与することによってToll様受容体由来のシグナル伝達を調整する工程を含む、先天免疫のシグナル伝達の活性化に関連する状態を予防、処置、または改善する方法に関する。]
図面の簡単な説明

[0032] 図1は、気道中のウイルス誘導性好酸球メディエーター放出の基礎となるモデルを示す。
図2は、パラインフルエンザウイルスと自家のリンパ球、樹状細胞、およびマクロファージの種々の組み合わせとの共培養後のヒト好酸球からの好酸球ペルオキシダーゼ放出を示す(p<0.001)。各バーは、異なるドナーを使用した少なくとも12の実験の平均±SEMである。
図3は、パラインフルエンザウイルスおよび抗原提示細胞(すなわち、マクロファージおよび樹状細胞)との培養(34℃、5%CO2)の6日後にリンパ球が増殖する(H3−チミジン組み込みによって測定)ことを示す。各バーは、活性なウイルスについて異なるドナーを使用した少なくとも5の実験の平均±SEMである。RSVを使用して、類似の結果を得た(データ示さず)。
図4は、樹状細胞との共培養物中のリンパ球を特徴づけるためのフローサイトメトリーの結果を示す。
図5は、ELISA/Searchlight(n=1)によって測定したサイトカイン/ケモカインを列挙する表を示す。矢印は、それぞれの適切なコントロールと比較した値を示す。
図6は、リンパ球、CVT−E002、および樹状細胞との培養(34℃、5%CO2)の6日後にリンパ球が増殖する(光学顕微鏡法によって視覚化し、H3−チミン組み込みによって測定する)ことを示す。
図7A〜Dは、抗原提示およびDC成熟のフローサイトメトリー分析の結果を示す。図7Aは、細胞の亜集団を示す。図7Bは、異なる条件下でのDQ−OVAの取り込みおよび分解についての細胞のスクリーニング結果を示す。値は、各カテゴリー内のDQ−OVA陽性である細胞の比率を示す。図7Cは、サイズおよび粒度によるDC成熟の評価を示す(値は各カテゴリー中に存在する全細胞に対する比率を示す)。図7Dは、CVT−E002処置の不使用(左)および使用(右)によるDCの亜集団を示すフローサイトメトリー画像である。
図7A〜Dは、抗原提示およびDC成熟のフローサイトメトリー分析の結果を示す。図7Aは、細胞の亜集団を示す。図7Bは、異なる条件下でのDQ−OVAの取り込みおよび分解についての細胞のスクリーニング結果を示す。値は、各カテゴリー内のDQ−OVA陽性である細胞の比率を示す。図7Cは、サイズおよび粒度によるDC成熟の評価を示す(値は各カテゴリー中に存在する全細胞に対する比率を示す)。図7Dは、CVT−E002処置の不使用(左)および使用(右)によるDCの亜集団を示すフローサイトメトリー画像である。
図8Aおよび8Bは、CVT−E002処置がin vitroでRAW264.7細胞中のIL−6(図8A)およびIFN−β(図8B)の産生を刺激することを示す。
図8Aおよび8Bは、CVT−E002処置がin vitroでRAW264.7細胞中のIL−6(図8A)およびIFN−β(図8B)の産生を刺激することを示す。
図9は、CVT−E002処置がin vitroでの一酸化窒素(NO)産生を刺激することを示す。
図10は、CVT−E002とのインキュベーション後の初代ヒト単球/マクロファージによるIL−6産生を示す。
図11Aおよび11Bは、CVT−E002がin vitroでのVSV複製を有意に阻害することを示す。
図12は、C57/B6およびMyD88−/−腹腔マクロファージのCVT−E002またはHT−1001処置中のIL−6産生を示す。
図13Aおよび13Bは、C57/B6およびMyD88−/−腹腔マクロファージのCVT−E002またはHT−1001処置中のIL−6(図13A)またはIFN−β(図13B)の産生を示す。
図13Aおよび13Bは、C57/B6およびMyD88−/−腹腔マクロファージのCVT−E002またはHT−1001処置中のIL−6(図13A)またはIFN−β(図13B)の産生を示す。
図14は、24時間にわたるCVT−E002処置がhTLR2、hTLR1/2、hTLR2/6、およびhTLR4でトランスフェクトした293細胞(Pam3CSK/LPSコントロール)におけるIL−8産生を刺激することを示す。hTLR4は、MDRおよびCD14とのhTLR4の同時発現を示す。
図15は、48時間にわたるCVT−E002処置がhTLR2、hTLR1/2、hTLR2/6、およびhTLR4でトランスフェクトした293細胞(Pam3CSK/LPSコントロール)におけるIL−8産生を刺激することを示す。hTLR4は、MDRおよびCD14とのhTLR4の同時発現を示す。
図16Aおよび16Bは、CVT−E002処置が気道過敏症(AHR)の発症を阻害し(図16A)、好酸球性気道炎症量を減少させる(図16B)ことを示す。
図17AおよびBは、CVT−E002の粘膜界面への送達により、同一の粘膜表面に送達されたウイルス(HSV−2)から防御されることを証明する。図17Aは、HSV−2 IVAG攻撃後にCVT−E002、HT1001、またはPBSIVAGを投与したC57BL/6マウスの膣病理スコアを示す。図17Bは、HSV−2 IVAG攻撃後にCVT−E002、HT1001、またはPBS IVAGを投与したC57BL/6マウスの生存率を示す。] 図1 図10 図11A 図12 図13A 図13B 図14 図15 図16A 図16B
[0033] 本発明のさらなる態様および利点は、以下の説明を考慮して明らかであろう。しかし、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、この詳細な説明から本発明の精神および範囲内での種々の変更形態および修正形態が当業者に明らかとなるので、例示のみを目的として記載していると理解すべきである。]
[0034] 本発明を説明する場合、本明細書中で定義していない全ての用語はその分野で一般的に認識されている意味を有する。以下の説明が本発明の特定の実施形態または特定の使用を説明する限り、例示のみを目的とすることを意図し、特許請求の範囲に記載の発明を制限しない。以下の説明は、添付の特許請求の範囲中に定義するように、本発明の精神および範囲に含まれる全ての代替形態、修正形態、および等価物を対象とすることを意図する。]
[0035] 本明細書中および特許請求の範囲中で使用する場合、下記の用語および句は以下の意味を有する。]
[0036] 「生体適合性」は、意図する有用性を得るために有意な望ましくない宿主応答を生じないことを意味する。最も好ましくは、生体適合性材料は、意図する有用性を得るために無毒である。したがって、ヒトでの有用性を得るために、生体適合性は、ヒトまたはヒト組織に対して非毒性であることが最も好ましい。]
[0037] 「キャリア」は、生体適合性であり、且つ薬学的に許容可能な適切なビヒクル(例えば、投与に適切な1つまたは複数の固体、半固体、または液体の希釈剤、賦形剤、アジュバント、香料、またはカプセル化物質が含まれる)を意味する。]
[0038] 「被験体」は、ヒトまたは他の脊椎動物を意味する。被験体は小児または成人であり得る。]
[0039] 「機能性食品」は、通常食の一部として消費される従来の食品に外観が類似している食品または従来の食品であり得、生理学的利点を有し、そして/または基本的栄養機能を超えて疾患リスクを減少させる(すなわち、有効成分を含む)ことが証明されている。]
[0040] 「栄養補助食品(nutraceutical)」は、通常は食品に関連しない一般に薬物形態で販売されている食品から単離または精製した製品である。栄養補助食品は、生理学的利点を有するか、疾患を防御しなければならない。]
[0041] 「ワクチンアジュバント」は、ワクチンに添加した場合に免疫応答の増加または増強を促進することができる任意の物質または化合物を意味する。]
[0042] 「ワクチン」は、通常の免疫応答を刺激するように設計された抗原の任意の化合物または調製物を意味する。ワクチンは、予防用または治療用であり得る。]
[0043] 「有効量」および/または「治療量」は、処置される病状を予防、処置、および/または改善するのに十分な投薬量を意味する。これは、患者、疾患、およびなされる処置に応じて変化するであろう。例えば、ウイルス感染の場合、「有効量」は、感染症の処置の可能性を実質的に改善するのに必要な量、特に、感染症を首尾よく予防するか、発症した場合に感染症を首尾よく消失させる可能性を改善する量である。]
[0044] 「画分」は、適切な溶媒(例えば、水、エタノール、その混合物、油、または植物抽出の技術水準で周知の任意の他の適切な溶媒など)での植物または植物の一部の抽出から得た濃縮調製物をいうことを意図する。画分または抽出物を、薬理学的に許容可能である場合にそのまま使用することができるか、得られた溶液の溶媒を除去し、残渣をそのまま使用するか、さらなる作業後、例えば、適切な溶媒への再溶解または再懸濁後に使用する。用語「植物」は、植物全体および有効成分を含む植物の一部(例えば、葉、幹、果実、または根)を意味すると理解される。]
[0045] 「人参」は、任意の品種および型の人参(以下に列挙した人参が含まれるが、これらに限定されない)をいうことを意図する。]
[0046] 人参画分を得ることができるウコギ科に属するPanax属の植物には他の属が多数存在し、本発明に関連して使用することができると当業者に理解されるであろう。用語「人参」には、山参または加工人参も含まれる。山参は、人工的に栽培されているのではなく、天然に成長し、成長が認められるあらゆる場所から収穫された人参である。加工人参には、例えば、生参または水参、白参、および紅参が含まれる。生参または水参は、土壌から収穫された生の人参である。白参は生参の乾燥によって得られ、紅参は、生参の蒸気処理およびその後の蒸気処理した人参の乾燥によって得られる。]
[0047] 「人参画分」または「人参画分(複数)」は、1つまたは複数のin vitroまたはin vivo薬理学的評価によって検証したところ、被験体の状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化する活性を示す、表1に列記した、または上記した任意の品種および型の人参から作製した画分およびこれらの人参画分から得た亜画分をいうことを意図する。]
[0048] 「CVT−E002」は、Panax quinquefoliusから得られ、免疫調節性を有する人参画分の一例をいうことを意図する(以前に、米国特許第6,432,454号;同第7,067,160号;同第7,186,423号;および同第7,413,756号(参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載)。CVT−E002は、本明細書中に記載の先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するさらなる活性を示す。]
[0049] 「PQ2」は、以前に米国特許第6,432,454号;同第7,067,160号;同第7,186,423号;および同第7,413,756号(参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載のように、Panax quinquefoliusから得られ、免疫調節性を有する人参画分の一例をいうことを意図する。]
[0050] 「PQ223」は、以前に米国特許第6,432,454号;同第7,067,160号;同第7,186,423号;および同第7,413,756号(参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載のように、Panax quinquefoliusから得られ、免疫調節性を有する人参画分の一例をいうことを意図する。]
[0051] 人参以外の植物または植物の一部由来の画分または本発明に関連して同様に十分に使用され得る合成画分は、その化学的性質および活性が本明細書中で使用された人参画分と十分に類似する限り、本発明の範囲内であると当業者に認識されるであろう。]
[0052] 本発明は、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分またはこの画分を含む薬学的組成物もしくは食品に関する。さらに、本発明は、被験体における種々の状態を予防、処置、または改善するためのパターン認識受容体(PPR)(Toll様受容体など)を介した先天免疫および適応免疫系の活性化のための人参画分またはこの画分を含む薬学的組成物もしくは食品に関する。かかる状態には、ウイルスおよび微生物の感染、アレルギー、喘息、および癌が含まれるが、これらに限定されない。本発明者の知る限り、これは、天然の植物由来画分がPRRを介して哺乳動物先天性免疫系を特異的に活性化することを初めて示している。1つの実施形態では、人参画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、人参画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される。1つの実施形態では、人参画分はCVT−E002である。]
[0053] 人参画分を、典型的には、最初に人参の植物体または植物部位を乾燥させて粉末化し、次いで、適切な溶媒、典型的には、水、エタノール、エタノール/水混合物、メタノール、ブタノール、イソブタノール、アセトン、ヘキサン、石油エーテル、または他の有機溶媒を使用して抽出過程を行うことによって調製する。次いで、画分または抽出物をさらに蒸発させて濃縮し、噴霧乾燥、真空オーブン乾燥、または凍結乾燥によって乾燥抽出物を得ることができる。Panax quinquefoliusの根部分の水溶性抽出物由来のCVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される例示的人参画分の作製過程は、以前に米国特許第6,432,454号;同第7,067,160号;同第7,186,423号;および同第7,413,756号(その開示は参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されている。]
[0054] 人参画分を一旦調製した後、評価して、1つまたは複数のin vitroまたはin vivo薬理学的評価の実施によって先天免疫応答および適応免疫応答を活性化する活性を評価および確認する。本発明では、かかる評価には、例示的人参画分(CVT−E002)のウイルス複製(実施例1および2を参照のこと)および樹状細胞機能(実施例3を参照のこと)に及ぼす影響のin vitro研究が含まれるが、これらに限定されない。本発明について、人参画分、大量製造の場合の人参画分のバッチ由来の代表的サンプル、または人参画分の亜画分のいずれかにおける上記活性の表示に注目する場合、任意の薬理学的評価が適切である。製品バッチ毎の品質ChemBioPrint(商標)テクノロジーによって証明することができる。米国特許第6,156,291号(参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載のように、このテクノロジーにより、その化学的均一性および薬理学的均一性が保証される。]
[0055] さらに、本発明は、被験体における状態を予防、処置、または改善するための先天免疫応答および適応免疫応答の活性化に適切な薬学的組成物または食品の調製における人参画分のみまたは別の薬物との組み合わせの使用に関する。1つの実施形態では、人参画分はPanax quinquefoliusの画分である。1つの実施形態では、人参画分は、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される。1つの実施形態では、人参画分はCVT−E002である。]
[0056] さらに、本発明は、薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせた人参画分を含む薬学的組成物に関する。当業者は、これに関して有用であろう任意の薬学的に許容可能なキャリアに精通している。したがって、本発明による薬学的組成物の作製手順を詳細に考察しないであろう。適切には、薬学的組成物は、錠剤、カプセル、液体、ロゼンジ、ローション、エアゾール、注射または坐剤に適切な溶液の形態であり得る。]
[0057] 経口組成物には、不活性希釈剤または食用キャリアが含まれ得る。経口治療薬投与のために、人参画分を賦形剤と共に組み込み、錠剤、トローチ、またはカプセル(例えば、ゼラチンカプセル)の形態で使用することができる。経口組成物を、含嗽剤として使用するための液体キャリアを使用して調製することもできる。薬学的に適合する結合剤または他のキャリア物質を、組成物の一部として含めることができる。かかる結合剤およびキャリアは、結合剤(微結晶性セルロース、トラガカントゴム、またはゼラチンなど);賦形剤(デンプンまたはラクトースなど)、崩壊剤(アルギン酸またはトウモロコシデンプンなど);潤滑剤(ステアリン酸マグネシウムなど);流動促進剤(コロイド状二酸化ケイ素など);甘味剤(スクロースまたはサッカリンなど);または矯味矯臭剤であり得る。]
[0058] 吸入による投与のために、化合物を、適切な噴射剤(例えば、二酸化炭素などの気体)を含む加圧容器またはディスペンサーまたは噴霧器からエアゾールスプレーの形態で送達させる。]
[0059] 経粘膜または経皮手段によって全身投与することもできる。経粘膜または経皮投与のために、浸透すべきバリアに適切な浸透剤を処方物中で使用する。かかる浸透剤は、当該分野で一般に知られている。経粘膜投与を、鼻内噴霧、または直腸投与のための坐剤もしくは停留浣腸の使用によって行うことができる。坐剤には、従来の坐剤の基剤(カカオバターおよび他のグリセリドなど)が含まれ得る。経皮投与のために、活性化合物を、当該分野で一般に知られている軟膏、蝋膏、ゲル、またはクリームに処方する。]
[0060] 人参画分を、活性薬剤を身体からの急速な排出から防御するキャリアを使用して調製することもできる(徐放処方物(挿入物、コーティング、およびマイクロカプセル化送達系が含まれる)など)。]
[0061] 人参画分を、単独でまたは別の薬物と組み合わせて使用することができる。癌患者は免疫系が大いに抑制されることが知られているので、本発明の人参画分は、化学療法薬との同時投与または放射線療法の補足として特に適切である。人参画分を、免疫調節薬またはワクチンアジュバントとして使用することもできる。]
[0062] 多様な固体、半固体、または液体の食品を、有効成分として人参画分が含まれるように調製することができる。かかる食品の非限定的な例としては、シリアル、パスタ、菓子製品(例えば、クッキー、ケーキ、キャラメル、ガム、飴玉)、栄養素、スナックまたは食事代替バー(meal replacement bar)、ヨーグルト、ゼラチン、ジャム、プディング、スープ、果物または野菜のベース、飲料(例えば、ジュース、ソフトドリンク、スポーツエネルギー飲料、瓶詰の水、ミルク、ダイズ製品)、および小児および乳児の食品(例えば、調製粉乳(infant formula)、人工栄養乳(modified milk powder)、離乳食)が挙げられる。さらに、人参画分を、機能性食品、栄養補助食品、または健康補助食品中の有効成分として使用することができる。]
[0063] 人参画分の処方物により、経時的に活性がいくらか喪失し得るので、安定な形態で調製するか、例えば、人参画分の経時変化を回避し、有効性を最大にするための多成分キット形態で投与毎に新たに調製する。使用時まで個別の処方物の相を維持するのに適切なキットまたは容器は周知である。例えば、粉末形態の人参画分を含むキットを、滅菌キャリア(生理食塩水、アルコール、または水など)および場合によっては使用時の混合のための特定の量の他の成分と個別にパッケージングすることができる。人参画分を、使用時に液体処方物を生成するための「ティーバッグ」型浸出器(パウチまたはサシェ)で提供することができる。ティーバッグ型浸出器は、一定の投与型(例えば、注射または注入による)で有害であり得る粉末の小さな粒子のためのフィルターとしてパウチが役立ち得るという点で有利である。粒子を、例えば、濾過によって除去することもできる。]
[0064] 本発明による人参画分の投薬量は、処置すべき特定の状態、ならびに患者の年齢、性別、および一般的な健康状態に依存する。しかし、適切な投薬量は、1回〜10回の毎日の用量で、1mg/kg体重/日〜5000mg/kg体重/日の範囲で見出され得る。好ましい投薬量は、長期間または予防的使用のためには1日400mgである。短期間の使用については、有意により高い用量を最初に投与する。例えば、1800mgを初日に3回の用量に分けて投与することができ、1200mgを2日目に3回の用量に分けて投与することができ、900mgを3日目に3回の用量に分けて投与することができる。その後、症状が軽減するまで、200〜400mgを毎日投与することができる。人参画分を、経口、注射もしくは注入、局所、鼻腔内、眼内、膣、または直腸に投与することができる。]
[0065] 本発明の人参画分は、被験体における種々の状態を予防、処置、または改善するための先天免疫応答および適応免疫応答の活性化に有効である。さらに、人参画分を天然の食用産物から調製するので、副作用の可能性が減少する。ウイルス感染、アレルギー、および喘息を予防、処置、または改善するために人参画分が先天免疫応答および適応免疫応答を刺激する能力を、以下で考察し、そして/または例示的人参画分(CVT−E002)を使用した実施例で証明する。]
[0066] CVT−E002は、炎症因子および抗ウイルス因子を産生するように先天性免疫系の活性を調整する。in vitroにおけるCVT−E002でのマウス単球性細胞の処理およびその後の単純ヘルペスウイルス2型または水疱性口内炎ウイルスへの曝露によってIL−6、インターフェロン−β、および一酸化窒素の産生レベルが用量依存様式で有意に上昇したのに対して、非処理およびコントロール処理の培養物は陰性であった(実施例1、図8A、8B、および9)。同様に、初代ヒト単球/マクロファージのCVT−E002との40時間のインキュベーションにより、IL−6が有意に用量依存的に産生された(図10)。] 図10 図8A
[0067] 緑色蛍光タンパク質(VSV−GFP)で標識した水疱性口内炎ウイルスを使用して、CVT−E002は、in vitroでのウイルス複製を有意に阻害した(図11Aおよび11B)。CVT−E002は、種々の性感染性のウイルス感染(HIV−1が含まれる)から防御することができる。本明細書中に記載の結果は、先天性粘膜免疫系を迅速に活性化し、性感染媒介物の感染から粘膜表面を防御する局所抗ウイルス状態を誘導するためのCVT−E002の局所適用を支持する。このアプローチは、より「天然の殺菌薬」および進化的に古い先天性粘膜免疫応答を防御のために使用するので、安全であり、耐性病原体の選択の影響をあまり受けない。] 図11A
[0068] 全TLR(TLR3を除く)によるシグナル伝達は、骨髄分化一次応答遺伝子88(MyD88)(転写因子NF−κBを活性化するアダプタータンパク質)を介して起こる。CVT−E002処置後のサイトカイン応答がMyD88シグナル伝達に依存するかどうかを決定するために、腹腔マクロファージ培養物をC57Bl/6野生型またはMyD88ノックアウト(MyD88−/−)マウスから確立し、CVT−E002を使用するか使用しないで処置した(実施例4)。CVT−E002処置後のIL−6およびIFN−β両方の産生はMyD88依存性であった。これは、CVT−E002がTLRシグナル伝達の刺激に基づいて免疫細胞中の炎症誘発性および抗ウイルス性のサイトカインの産生を活性化することを示した。]
[0069] どのTLRがCVT−E002によって活性化されるかを決定するために、特異的ヒトTLR遺伝子を安定に発現するように構築されたHEK293細胞を使用した(実施例5、図14および15)。CVT−E002がhTLR4のみを発現する細胞からのIL−8産生を刺激しなかったにもかかわらず、結果は、CVT−E002が2つの異なる時点で用量依存様式でhTLR4およびMD2−CD14を発現する細胞からのIL−8産生を刺激したことを示す。興味深いことに、CVT−E002は用量依存様式でヒトTLR2を発現する細胞をも刺激した。TLR2がTLR1およびTLR6とヘテロ二量体を形成することもできるので、hTLR2のみまたはhTLR2/1およびhTLR2/6を発現する細胞の刺激を比較した。CVT−E002とのインキュベーションにより、これらの各細胞株で用量依存的にIL−8が産生されたにもかかわらず、hTLR2のみを発現する細胞は有意により高いレベルのIL−8を一貫して産生した。同細胞数の4つすべての株を比較する実験では、CVTの先天性免疫活性化の大部分はTLR2経由であった。各TLRを発現する細胞を使用して、CVT−E002がリポ多糖(LPS)の先天性PRRであるTLR4を介した最小のシグナルを示すことが見出された(図14)。全体として、この結果により、人参画分(例えば、CVT−E002)がTLRを介して先天性免疫系を活性化することができることが示唆される。この結果はその抗感染防御効果を説明することができ、人参画分がワクチン成分に対する先天免疫および適応免疫の刺激を補助し、それにより、ワクチンをより有効にするための潜在的なワクチンアジュバントとして有用であり得ることを示す。] 図14
[0070] ウイルス複製を阻害するために先天性および/または適応免疫応答を活性化するCVT−E002の能力を考慮して、本発明者らは、CVT−E002が先天免疫シグナル伝達の活性化に関連する他の状態(アレルギーおよび喘息が含まれるが、これらに限定されない)の予防、処置、または改善にも有用であることを見出した。]
[0071] アレルゲン/抗原in vitroモデルに基づいて、気道ウイルスを単離ヒト白血球とインキュベートする細胞同時培養系を、パラインフルエンザウイルスI型(PIV)および呼吸器合胞体ウイルス(RSV)を使用して作製した。これらのウイルスは、その生涯にわたってヒトに頻繁に感染し、且つ喘息悪化に関連するssRNA気道ウイルスであるので選択した。]
[0072] 図2に示すように、好酸球の存在下でのウイルスは、好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)の放出を直接誘導しない。むしろ、好酸球をリンパ球、樹状細胞、およびマクロファージ(すなわち、後者の2つは抗原提示細胞である)の特定の組み合わせとインキュベートした場合のみウイルスはEPOの放出を誘導する。抗原提示細胞のみでは、ウイルスおよび好酸球を使用してEPO放出を誘導しない。ウイルスの非存在下では、いかなる組み合わせでもEPO放出は起こらない。したがって、抗原提示細胞と培養したウイルスは、リンパ球を活性化して好酸球からのEPO放出を誘導するように思われる。ウイルスのUV不活化ではこの効果は予防されない。] 図2
[0073] 好酸球機能におけるその重要性、その抗ウイルス性、および測定における経験により、EPO放出をメディエーター放出の基準として選択した。PIVまたはRSVを好酸球のみとインキュベートする場合にはEPO放出が認められず、直接的な好酸球の脱顆粒は可能でないことが示唆される。類似の陰性の結果が、ライノウイルスを使用して他の者によって認められた。白血球ドナーは、末梢血好酸球増加症を示すアトピー性背景を有する成人である。PIVおよびRSVは一般的な感染症であるので、これらのドナーは、記憶T細胞の形態でこのウイルスに対して免疫性を有するであろう。本モデルでは、PIVおよびRSVに応答してリンパ球増殖が起こるが、やはり抗原提示細胞と共培養した場合にのみ起こる。図3に示すように、リンパ球増殖はパラインフルエンザウイルスおよび抗原提示細胞(すなわち、マクロファージおよび樹状細胞)との培養6日後で起こり、マクロファージと比較して樹状細胞での増殖がより多かった。リンパ球のみを使用したフィトヘマグルチニン(PHA、5μg/ml)は、ポジティブコントロールとしての役割を果たした。サイトカイン(IFN−γおよびGMCSF)の産生がこの共培養で認められたが、その供給源またはEPO放出の誘導との関連性は決定されなかった。] 図3
[0074] ウイルス刺激の結果と類似して、CVT−E002はリンパ球増殖を直接誘導することができないが、CVT−E002を樹状細胞と培養した場合に強い増殖応答が認められる(実施例2および3)。リンパ球増殖はリンパ球、CVT−E002、および樹状細胞との培養6日後に生じる。CVT−E002をウイルスを含むウェルに添加する場合に増殖がわずかに増加し得る。細胞を特徴づけるためにフローサイトメトリーを使用して、CVT−E002で刺激した樹状細胞におけるHLA−DR発現の増加が認められた。増殖リンパ球はCD4陽性であり、活性化マーカーCD25の発現の増加が証明された。LPS刺激を、ポジティブコントロールとして使用した。CVT−E002またはウイルスを使用しなかった場合、樹状細胞のリンパ球との共培養から増殖やCD25の上方制御は認められなかった。CVT−E002刺激により、CD4+リンパ球由来のCD25発現の増加が誘導され、これは、ウイルス感染のみの場合と類似していた。この組み合わせによって発現がさらに増強された。]
[0075] アトピー性/アレルギー性喘息はTh2疾患である。CVT−E002は、Th1応答を産生することができ(実施例2、図5)、このTh1バイアスはTh2応答を阻害するので、アトピー性/アレルギー疾患の治療薬として使用される可能性がある。マウスを腹腔内にてOVAおよびミョウバンで感作し、次いで、OVAで攻撃して気道中にアレルギー疾患を開始させた広く使用されるアトピー性/アレルギー性喘息モデルでは、CVT−E002はAHRの発症を予防し、好酸球性気道炎症を減少させることができた(実施例7、図16aおよび16b)。コントロール非感作動物ではアトピー性/アレルギー疾患が存在しなかったのに対して、感作し、経管栄養によって生理食塩水を与え、次いで、OVAで攻撃したマウスは気道中に強いアトピー性/アレルギー疾患(好酸球性気道炎症およびAHRからなる)を発症した。OVAに感作し、経管栄養によってCVT−E002を与え、次いで、OVAで攻撃した試験マウスでは、吸入したメタコリンに対する好酸球性気道炎症およびAHRの両方が阻害された。] 図16a 図5
[0076] CVT−E002は、呼吸器ウイルス感染または他の刺激物質もしくは誘発物質のいずれかに起因する喘息の処置で有用であり得る。ほとんどの成体が同一の一般的ウイルス感染に毎年曝露される一方で、喘息患者の亜群は、肺機能の減少を伴って反応するであろう。CVT−E002の性質は、かかる患者に有益であり得る。本明細書中および実施例に記載のように、CVT−E002は、ウイルス複製の阻害および/またはTh1免疫応答に有利に働くことによって喘息患者におけるウイルス感染に対する応答の調整で有用であり得る。炎症の程度およびその後の気道閉塞を低減するので、ウイルス複製の阻害は有益である。アトピー反応に関与するTh2応答に反作用するので、Th1免疫応答の促進は有益である。]
[0077] 呼吸器ウイルス感染に起因する喘息の処置に加えて、CVT−E002はまた、他の刺激物質および誘発物質に起因する喘息の処置に有効であり得る。刺激物質および誘発物質には、室内アレルゲン(イエダニ(domestic mite)、毛皮を有する動物、ゴキブリ、および真菌など);屋外アレルゲン(花粉およびカビなど);室内大気汚染物質(タバコの煙など);屋外大気汚染物質(オゾン、窒素酸化物、酸性エアゾール、および微粒子など);職業被曝;食品および食品添加物;薬物(アスピリン、非ステロイド性抗炎症薬、およびβ遮断薬など);鼻炎;副鼻腔炎;ポリポーシス;胃食道逆流;ホルモンの変動;乾燥した冷気;および運動が含まれるが、これらに限定されない。]
[0078] CVT−E002がリンパ球および/または樹状細胞からのサイトカイン(インターフェロン)の放出を増強し、リンパ球および抗原提示細胞の相互作用に関与するので、CVT−E002の免疫調節性も、患者に有利であり得る。]
[0079] 上記説明および以下の実施例では、CVT−E002の好ましい実施形態の記述は例示のみを目的とし、活性において記載した有用性は所望の活性を有する全ての人参画分に適切であると理解すべきである。]
[0080] 本発明は、ここで、以下の実施例によってさらに明らかとなるであろう。]
[0081] 実施例1−in vitroでのウイルス複製に及ぼすCVT−E002の影響
種々の用量のCVT−E002がin vitroでマウス単球性細胞のウイルス複製を阻害する能力を調査した。種々の用量(0、10、100、および500μg/ml)のCVT−E002およびHT−1001(ジンセノサイドRb1およびRg1を含み、米国特許第6,083,932号に記載の例示的人参画分)をコントロールとして(250〜2000μg)PBS緩衝液に溶解し、完全組織培養培地で最終濃度に希釈し、37℃でin vitroにてRAW−264マウスマクロファージ細胞に添加した。24または48時間の細胞処理後、処理または非処理の細胞培養物を単純ヘルペスウイルス2型(HSV−2)または水疱性口内炎ウイルス(VSV)に曝露した。プラークアッセイを使用して、ウイルス複製を評価した。CVT−E002およびコントロール培養物の上清を処理後の種々の時点で回収し、ELISAを使用してI型IFN、TNFα、IL−6、および一酸化窒素(NO)について評価した。用量依存様式でのCVT−E002処理後のRAW細胞によって、IL−6(図8A)、IFNβ(図8B)、およびNO(図9)のレベルが有意に上昇した。非処理培養物およびコントロール処理培養物は陰性であった。サイトカイン産生およびウイルス力価に関するデータを相関について試験した。] 図8A 図8B 図9
[0082] CVT−E002を、TNFαおよびIFNαの刺激についても試験した。TNFαを、CVT−E002およびHT−1001処理群の両方で上昇させた。おそらくELISAが不十分であったのでIFNαの結果は信頼できなかった(データ示さず)。重要なことには、初代ヒト単球/マクロファージ培養物のCVT−E002とのインキュベーションにより、IL−6が用量依存的に有意に産生された(図10)。緑色蛍光タンパク質(VSV−GFP)を発現するように遺伝子操作されたVSVも使用して、CVT−E002がin vitroでのウイルス複製を有意に阻害したことを示す(図11Aおよび11B)。] 図10 図11A
[0083] 実施例2−抗ウイルス活性がCVT−E002によって誘導される機構
樹状細胞(DC)をリンパ球と共培養し、フローサイトメトリーを使用してリンパ球を特徴づけた。LPS刺激を、ポジティブコントロールとして使用した。RSVおよびPIVは、樹状細胞(DC)の存在下でCD3+CD4+CD25+T細胞の増殖を誘導することが見出された(図4、それぞれn=3)。リンパ球と培養した非感染DCと比較して、RSVはインターフェロンαおよびγ、TNFα、RANTES、IL−1、2、4、10、12、13、および15の産生を誘導する(図5、n=1)。各非感染コントロール(1とする)と比較してデータを示す。T細胞のみを使用したCVT−E002により、IFNγおよびIL12の放出が誘導された。DCのみを使用したCVT−E002により、TNF、IFNγ、IL−1、10、12、および15の放出が誘導された。ウイルスを有する細胞培養物へのCVT−E002の添加により、サイトカイン/ケモカイン放出が大いに増加した。さらに、非感染細胞と比較して、CVT−E002はウイルスを含まないDCの存在下でリンパ球増殖を誘導することができた(図6)。] 図4 図5 図6
[0084] 実施例3−樹状細胞機能に及ぼすCVT−E002の影響
樹状細胞(DC)は、GM−CSFおよびIL−4での7日間の処理によって血中単球から誘導した。DCを、5mg/mlの自己消光DQ−オボアルブミン(DQ−OVA)およびCVT−E002の存在下または非存在下でインキュベートした。DQ−OVAは、オボアルブミンに付着した蛍光色素である。インタクトな分子としてはDQ−OVAの蛍光を消光するが、DCによる抗原提示によって分解された場合、蛍光色素を放出して発光する。]
[0085] 図7Aは、細胞の亜集団を示す。「DC様」細胞はサイズおよび粒度が成熟樹状細胞と一致している一方で、「DCではない」は未成熟DCならびに分化不反応性(differentiation−refractant)単球およびT細胞である。LPS処理細胞を、DC成熟のポジティブコントロールとして使用した。サイズおよび粒度を決定するためのフローサイトメトリーを使用すると、これらは単球の亜集団のようであり、これらは成熟DC(DC様)と比較して未成熟表現型(DCではない)を示すと考えられる。この所見は、CD11cおよびHLA−DRでの以前の染色経験に基づく(データ示さず)。]
[0086] 蛍光によって表示されるようにDCにDQ−OVAを組み込んだ(図7B)。興味深いことに、CVT−E002は、用量依存様式で全DQ−OVAシグナルを増強した(全細胞OVA+)。DC様集団が100%OVA陽性である一方で、未成熟集団はCVT−E002後により良好にオボアルブミンを取り込むようである(DCではない OVA+、図7B)。]
[0087] CVT−E002処理は、単球数をDCではない集団から成熟DC様集団にシフトする(成熟DCプール)(図7Cおよび7D)。CD11cおよびMHCII染色を使用したこれらの集団の予備表現型決定(phenotyping)により、本発明者らの未成熟に対する成熟の所見を確認する。これらのデータにより、CVT−E002がDCサイトカインデータに加えてDCの機能および成熟度を改善することが示唆される。]
[0088] 実施例4−CVT−E002が核因子κB(NF−κB)を活性化し、MyD88を介してシグナル伝達する能力
CVT−E002がTLRとの相互作用を介して先天性免疫応答を活性化するかどうかを決定するために、CVT−E002がNF−κBを活性化してMyD88を介してシグナル伝達する能力を試験した。腹腔マクロファージを、正常マウス(C57Bl/6野生型)およびMyD88を欠くマウス(すなわち、「MyD88−/−」と示したMyD88ノックアウトマウス)から単離した。培養プレートに付着させるためのin vitroでの24時間のインキュベーション後、マクロファージを洗浄し、種々の用量のCVT−E002またはHT−1001で処理し、さらに24時間インキュベートした。HT−1001をコントロールとして使用した。上清を回収し、ELISAを使用してIL−1、IL−6、IFNβ、およびNOの産生について評価した。CpG DNA(MyD88依存性)およびdsRNA(TLR3のMyD88非依存性リガンド)を、ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールとしてそれぞれ含めた。さらに、レポーター遺伝子(LacZ)を駆動するNF−κBプロモーターを使用してプラスミドを構築した。このプラスミドでトランスフェクトした細胞を、種々の用量のCVT−E002で処理し、レポーター遺伝子産物の産生について評価した。]
[0089] 結果は、CVT−E002が、有意な産生レベルの炎症誘発性サイトカインIL−6および抗ウイルス因子I型IFNβを、野生型のみに由来する腹腔マクロファージ中で誘導したが、MyD88−/−マウスでは誘導されなかったことを証明している(図12、13Aおよび13B)。非処理培養物またはHT−1001処理培養物は陰性であった。これらの結果は、IL−6およびIFNβのCVT−E002誘導性刺激がMyD88依存性であることを示し、CVT−E002が炎症誘発性および抗ウイルスサイトカインの産生を脊椎動物の免疫細胞中でTLRを介して活性化することを示す。] 図12
[0090] 実施例5−CVT−E002によって使用されたTLRの同定
CVT−E002の受容体であり得るTLRを同定するために、個々のTLR受容体のみを発現するように細胞を構築した。これらの細胞を、至適用量のCVT−E002およびコントロールTLRリガンド/アゴニストを使用してin vitroで処理し、これらの細胞の上清を使用してIL−1、IL−6、TNFα、およびNOの産生を測定した。個々のTLRを発現する細胞が機能的であることを確実にするために、各TLRの既知のリガンド/アゴニストを使用したポジティブコントロールを含めた。結果は、CVT−E002がTLR4のみを介してシグナル伝達しないことを示す。24時間のCVT−E002処理により、hTLR2、hTLR1/2、hTLR2/6、およびhTLR4でトランスフェクトした293細胞中のIL−8産生が刺激された(Pam3CSK/LPSコントロール)(図14)。48時間のCVT−E002処理により、hTLR2、hTLR1/2、hTLR2/6、およびhTLR4でトランスフェクトした293細胞中のIL−8産生が刺激された(Pam3CSK/LPSコントロール)(図15)。hTLR4は、hTLR4のMDRおよびCD14との同時発現を示す。両方の期間において、全受容体についてIL−8産生の有意な増加が認められた。] 図14 図15
[0091] 実施例6−CVT−E002の粘膜送達による影響
CVT−E002またはコントロールを、その食事において経口的に、鼻腔内に、または膣内にマウスに送達した。その後にマウスの鼻腔内または膣内を種々の用量のHSV−2またはインターフェロン感受性水疱性口内炎ウイルス(VSV)で攻撃した。ウイルス感染からの防御を、ウイルス攻撃後の種々の時点(感染1〜3日後および6日後)での体重測定、全体的な病状のモニタリング、およびプラークアッセイを使用した肺、生殖器洗浄液、および組織中の攻撃ウイルス力価の測定によって評価した(図17Aおよび17B)。] 図17A
[0092] 実施例7−CVT−E002が気道過敏症(AHR)の発症を阻害し、好酸球性気道炎症量を減少させる能力
OVAおよびCVT−E002+OVAマウスをOVAおよびミョウバンの腹腔内注射を使用して2回感作する一方で、コントロール動物には免疫化を行わなかった。最後の免疫化から7日後に、コントロール動物およびCVT−E002+OVAマウスに200mg/kgのCVT−E002化合物を経管栄養によって7日間連続して投与した。最終経管栄養の24時間後、全マウスの鼻腔内を50μgのOVAで2回攻撃し、第2の攻撃の24時間後にAHRおよび気道炎症について評価した。長時間の休止(enhanced pause)(Penh)を、全身プレチスモグラフィによって測定して、メタコリン攻撃に応答したAHRを決定した(n=3)。*OVAまたはコントロール群と比較してP<0.05(図16A)。気道炎症を、BAL液中の好酸球数によって決定した(n=3)。*OVAまたはコントロール群と比較してP<0.05(図16B)。] 図16A 図16B
実施例

[0093] 当業者に明らかなように、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を逸脱することなく、上記の特定の開示の種々の修正形態、適応形態、および変形形態を得ることができる。]
权利要求:

請求項1
有効量の少なくとも1つの人参画分を被験体に投与する工程を含む、処置を必要とする被験体における先天免疫のシグナル伝達の活性化による予防、処置、または改善に感受性を示す状態を予防、処置、または改善する方法。
請求項2
前記状態が、アレルギー、喘息、ウイルス感染、微生物感染、および癌からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記ウイルス感染が、インフルエンザ、コロナウイルス、ヘルペス、呼吸器合胞体ウイルス、ラブドウイルス科、およびヒト免疫不全ウイルスを含む、呼吸器または粘膜伝染性ウイルスに由来する、請求項2に記載の方法。
請求項4
前記画分が、Panaxquinquefolius、Panaxtrifolia、Panaxginseng、Panaxjaponicus、Panaxschinseng、Panaxnotoginseng、Panaxpseudoginseng、Panaxvietnamensis、Panaxelegatior、Panaxwangianus、Panaxbipinratifidus、水参または生参、白参、および紅参からなる群より選択される人参から作製される、請求項2に記載の方法。
請求項5
前記画分が、Panaxquinquefoliusの画分である、請求項4に記載の方法。
請求項6
前記画分が、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
請求項7
前記画分が、CVT−E002である、請求項6に記載の方法。
請求項8
CVT−E002が、Toll様受容体由来のシグナル伝達を調整する、請求項7に記載の方法。
請求項9
前記Toll様受容体が、Toll様受容体2である、請求項8に記載の方法。
請求項10
前記Toll様受容体が、Toll様受容体2およびToll様受容体6のヘテロ二量体である、請求項8に記載の方法。
請求項11
前記Toll様受容体が、Toll様受容体2およびToll様受容体1のヘテロ二量体である、請求項8に記載の方法。
請求項12
前記Toll様受容体が、Toll様受容体4である、請求項8に記載の方法。
請求項13
CVT−E002が、リンパ球および抗原提示細胞の上方制御、サイトカイン分泌、抗ウイルス因子の分泌、またはその組み合わせを誘導する、請求項7に記載の方法。
請求項14
状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための人参画分。
請求項15
前記画分が、Panaxquinquefolius、Panaxtrifolia、Panaxginseng、Panaxjaponicus、Panaxschinseng、Panaxnotoginseng、Panaxpseudoginseng、Panaxvietnamensis、Panaxelegatior、Panaxwangianus、Panaxbipinratifidus、水参または生参、白参、および紅参からなる群より選択される人参から作製される、請求項14に記載の画分。
請求項16
前記画分が、Panaxquinquefoliusの画分である、請求項15に記載の画分。
請求項17
前記画分が、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される、請求項16に記載の画分。
請求項18
前記画分が、CVT−E002である、請求項17に記載の画分。
請求項19
請求項14に記載の画分を、食品が含まれる、状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための別の薬物または1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせて含む薬学的組成物。
請求項20
前記画分が、Panaxquinquefolius、Panaxtrifolia、Panaxginseng、Panaxjaponicus、Panaxschinseng、Panaxnotoginseng、Panaxpseudoginseng、Panaxvietnamensis、Panaxelegatior、Panaxwangianus、Panaxbipinratifidus、水参または生参、白参、および紅参からなる群より選択される人参から作製される、請求項19に記載の組成物。
請求項21
前記画分が、Panaxquinquefoliusの画分である、請求項20に記載の組成物。
請求項22
前記画分が、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される、請求項21に記載の組成物。
請求項23
前記画分が、CVT−E002である、請求項22に記載の組成物。
請求項24
状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための薬学的組成物または食品の調製のための請求項14に記載の人参画分の使用。
請求項25
前記状態が、アレルギー、喘息、ウイルス感染、微生物感染、および癌からなる群より選択される、請求項24に記載の使用。
請求項26
前記ウイルス感染が、インフルエンザ、コロナウイルス、ヘルペス、呼吸器合胞体ウイルス、ラブドウイルス科、およびヒト免疫不全ウイルスを含む、呼吸器または粘膜伝染性ウイルスに由来する、請求項25に記載の使用。
請求項27
前記画分が、Panaxquinquefolius、Panaxtrifolia、Panaxginseng、Panaxjaponicus、Panaxschinseng、Panaxnotoginseng、Panaxpseudoginseng、Panaxvietnamensis、Panaxelegatior、Panaxwangianus、Panaxbipinratifidus、水参または生参、白参、および紅参からなる群より選択される人参から作製される、請求項25に記載の使用。
請求項28
前記画分が、Panaxquinquefoliusの画分である、請求項27に記載の使用。
請求項29
前記画分が、CVT−E002、PQ2、PQ223、ならびにCVT−E002、PQ2、およびPQ223由来の精製画分からなる群より選択される、請求項28に記載の使用。
請求項30
前記画分が、CVT−E002である、請求項29に記載の使用。
請求項31
請求項14に記載の人参画分を被験体に投与する工程を含む、活性化を必要とする被験体における状態を予防、処置、または改善するために先天免疫応答および適応免疫応答を活性化するための方法。
請求項32
Toll様受容体由来のシグナル伝達の調整を含む先天免疫のシグナル伝達の活性化に関連する状態を予防、処置、または改善するための方法であって、かかる予防、処置、または改善を必要とする被験体への請求項14に記載の人参画分の投与による、方法。
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